「再婚承認を要求します」のあらすじ感想をネタバレありで紹介します。
前回の続き。ナビエの誕生日は、二人で別宮で過ごそうと提案したソビエシュ。当日になり、ソビエシュは急用で出発できず、ナビエだけが発ちましたが…
23話
日も暮れたころ、出発のために身支度をするソビエシュのところへラスタがやってきました。正装に身を包んだソビエシュを褒めちぎるラスタ。そうだ、とネックレスを取り出してソビエシュに見せました。ソビエシュは一目でブルーボヘアンの紋章だと気付きます。ラスタはそのことに感心しつつ、誰にもらったか聞かれないことに物足りなさを感じます。別宮へ行く用がある、とラスタの額にキスをするソビエシュ。明後日まで戻らないと伝えられていたことをラスタは思い出しました。玄関まで見送る際、馬車の中に美しい箱が置かれていることに気付きます。それは皇后への贈り物でした。ソビエシュがなんのために別宮に行くのかを初めて知らされ、皇后の誕生日すら知らなかったと落ち込むラスタ。次第にそわそわし始め、ついに馬車に乗り込むソビエシュのマントを引いて自分も連れて行ってほしいとせがみます。さすがにナビエが嫌がる様が容易に想像できるため、ソビエシュはなんとかラスタの機嫌を取り諦めさせました。
笑顔でソビエシュを見送ったものの、姿が見えなくなった途端に表情が曇るラスタ。二人きりで別宮に泊まることを心配していました。二人は典型的な政略結婚夫婦だから大丈夫だと自分に言い聞かせ部屋に戻ろうとすると、廊下でロテシュ子爵が待ち伏せしていました。一方、別宮で一人朝を迎えたナビエは、穏やかな表情です。ゆっくり読書を楽しんでいると、別宮に到着したソビエシュが部屋に入ってきました。疲れた、とソファに腰を下ろすソビエシュの額に手を当てるナビエ。少し熱があるので一眠りすることを提案します。ソビエシュはナビエの手を引き、贈り物を渡します。それはオルゴールの宝石箱でした。中にはネックレスとイヤリングが入っています。ネックレスを付けようと言うソビエシュにたじろぎながらも、ナビエは髪を肩に流し背を向けます。
今回、ソビエシュは初めてナビエに色めいた行動をとります。しかし気になるのはラスタに対するソビエシュの態度です。ラスタ本人も気付いていたように、ブルーボヘアンの紋章が入っていれば、誰からもらったかは明らか。他の男から思わせぶりなプレゼントをもらっても、まったく嫉妬する気配がありません。もともとそういう性格かというとそういうわけではなく、むしろナビエに対してはちょっと他の男と楽しそうに話しているだけで、ああいう男が好みなのかと詰問したりと、過剰反応しています。ソビエシュが男女の情を持っているのはラスタのほうで、ナビエには義務的に対応しているとナビエは思っているけれど、本当は違うのかもしれません。ソビエシュの、ナビエとラスタ二人に対する態度の違いに注目です。しっかし別宮に行く「用」があるってごまかしているところとか、ラスタの額に自然にキスするところとか、けっこう悪い男ですね、ソビエシュ。その翌日にナビエにキスしてますし。でもナビエに対してはちょっと気を使っていて、プレゼントを渡すタイミングをちらちらと横目で伺ってましたね。断られたら立ち直れないタイプか?
ネックレスを付けながらさらされた首筋に唇を落とすソビエシュ。それに対してナビエはどう出るのか…。
24話
ナビエに遅れて別宮に到着したソビエシュ。誕生日プレゼントのネックレスを付けてあげる際に、さらされたナビエの首筋に口づけしますが…
背後から首筋にキスをされたナビエは厳しい表情でソビエシュを振り返ります。ナビエの唇に唇を寄せるソビエシュ。しかし目の前で、パタンとオルゴールが閉じられます。ナビエの拒絶にため息をつき、配偶者ではなく単なる同僚のように思えるときがある、とソビエシュは嫌味を言います。ナビエは平然と、人生を共に歩む同僚でもありますと返しますが、ソビエシュは怒って出て行ってしまいます。部屋を訪れた侍女に、ソビエシュのために医師を手配するよう指示してから、一人で食事をとりたいと食事の用意をさせるナビエ。しかし食事は喉を通らず、フォークを置きます。そのとき、窓の外にクイーン(鳥)がいることに気が付き、窓を開けて部屋へ迎え入れます。クイーンに慰めるように抱きしめられ笑顔になったナビエは、クイーンの額にキスを贈ります。そこへ、ソビエシュが倒れたと侍女が駆け込んできます。クイーンには水を飲んで帰るよう言い、部屋を出ていくナビエをクイーンが切なく見送ります。
ロテシュ子爵がやってきた理由は金の無心でした。はねのけようとするラスタですが、ロテシュ子爵はラスタの子供を育てる養育費が必要だと涼しい顔です。現金のないラスタは仕方なくソビエシュからもらった指輪を三つ渡します。本当に自分の子が生きているのか疑っているラスタは、子供について調べようと決意します。ロテシュ子爵は、別宮に行っている皇帝夫妻の仲が戻るかもしれない、とラスタに揺さぶりをかけます。ラスタはカッとなりますが、お前は飽きるまでのお遊びに過ぎない、と嘲笑されます。その後、夕食の席で皇帝の戻りが延びそうだと秘書から教えられ、さらに動揺します。別宮に行きたいと訴えるラスタにお呼びがかかることはなく、三日が過ぎました。庭で一人ブランコに乗っていると、エルギ公爵がやってきてラスタの懸念を言い当てます。
ちょっと意味が分からないところが…。ラスタとエルギ公爵の会話で、ここ数日浮かない顔をしている理由を問われたラスタが、陛下の看病のために別宮に留まっている皇后陛下が気の毒で…だって陛下はベッドの上でラスタのことだけを考えてるはずでしょう?と答えた場面。それを聞いたエルギ公爵は吹き出します。男女問題については私もかなり詳しいからラスタの言葉が嘘だとすぐ分かったと笑いますが、むくれるラスタに、今のはそれなりにかわいかったから大丈夫、と慰めます。
ラスタは一体どういうつもりだったんでしょうか?皇后を憐れむとか、かなり性格悪いと思うのですが…。これまで良い子の振りして、皇后陛下を慕ってるんです、というポーズをとってきたラスタにしては、なんだかそぐわないような。そこまでして、ソビエシュから必要とされなくて(別宮に呼ばれなくて)落ち込んでいるところを見せないようにしていたのでしょうか。エルギと二人、共犯者の会話を楽しんでいるんでしょうか。
それにしても、男女問題に関しては私「も」かなり詳しい、とエルギが言ったように、ラスタは男女問題に詳しいんでしょう。男性を手玉に取るくらい朝飯前。自分が男性にどう映っているのか計算しつくしています。かなりの強敵。でも男性を魅了できても、それを維持することは難しい様子です。すでに、ソビエシュにとってかわいいだけのペット的な位置になりつつあるような…。
こうしてはどうかな、と悪い顔で囁くエルギ公爵。一体どんな内容だったのでしょうか、次回…。