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「再婚承認を要求します」あらすじ感想(※ネタバレあり)11話・12話

「再婚承認を要求します」のあらすじ感想をネタバレありで紹介します。

前回の続き。新年祭初日のパーティーに、皇帝ソビエシュと共に入場した皇后ナビエは、会場で貴族と談笑するラスタの姿を目にしますが…。

11話

会場に入った途端、ナビエを置き去りにしてラスタのもとへ向かうソビエシュ。二人に背を向けたナビエは、トゥアニア侯爵夫人などの貴婦人たちに話しかけられます。話題すぐにハインリ王子のことに。かなりの遊び人、海賊と繋がっているなど噂の的です。ナビエが一人ワインを飲んでいるとハインリと目が合い、ワインを掲げられますが、ナビエは気まずそうに視線を逸らします。するとそこへ、孤高の皇后でも皇帝に気を遣うためには仕方がない…とひそひそ話す声が耳に入ります。なんのことかわからないナビエに、貴婦人の一人が側室に贈り物をしたのは本当かと尋ねます。側室を歓迎する意味の贈り物をたくさん贈られたと、ラスタ本人が話しているというのです。ラスタの誤解だと否定するも、噂はすでに広まっている様子。そのとき音楽が変わりダンスの時間になります。ちらり、とソビエシュに目を向けると、ラスタと一緒にいます。皇后にファーストダンスを申し込めるのは皇帝だけ。ナビエはダンスを諦めて壁際に寄ります。

疲れた、と目を閉じたナビエの前に、ハインリが一輪のバラを差し出して片膝をつき、ダンスを申し込みます。おかしな噂を生むかも、と一瞬のためらうものの、ナビエはバラを受け取ります。ハインリと手を取り中央に進むと、一瞬ソビエシュと視線が交差します。ダンスのさなか、自分は贈り物の噂は信じていないと耳元でささやくハインリ。ナビエはお返しに、遊び人だという噂は信じないでおく、と言ってハインリを笑わせます。曲が終わると、ソビエシュがナビエをダンスに誘いに来ます。ラスタはハインリを誘います。ソビエシュと踊りながら、仲睦まじかった幼いころに思いを馳せるナビエ。あの頃は二度と戻ってこないと寂しく思っていると、ソビエシュはナビエがハインリと仲良くすることに苦言を呈します。東大帝国皇后として体裁を守るべきだ、と。

ハインリはいかがなものかとどの口が言う!?奴隷出身ならば公の場に出られないし顔を合わせることもないと思っていたのに、あいさつと称して西宮までのこのこやって来るわ、パーティーに出席して堂々と貴族たちと談笑してるわ、ナビエにとっては散々です。これがもし贈り物を贈るに値するような側室、5話であるように、個人的な親交があったり高位貴族であった場合や、同じ家門の人間であった場合なら、序列に沿った行動をして、ナビエがここまで悩まされることもなかったでしょうに…。

ナビエとのダンスの途中で何かに気付いたソビエシュは、ダンスを放り出してラスタのもとへ駆け寄ります。

12話

新年会初日のパーティーで皇后ナビエを放置し側室ラスタの側を離れない皇帝ソビエシュ。さらにナビエとのダンスの最中に、突然ラスタに駆け寄りますが…。

ナビエとのダンスを放り出し、泣いているラスタに駆け寄り慰めるソビエシュ。涙の理由は、ハインリが踊ってくれないというものでした。寄り添う二人の姿を会場にいる多くの貴族が目の当たりにし、皇帝の側室への傾倒っぷりを噂します。ナビエは会場を離れ自室へと向かいます。後を追いかけるハインリ。ナビエは、平気な顔をして部屋の前でハインリと別れますが、一人になった途端扉に寄りかかってずるずると崩れ落ちます。ハインリは鳥に変身し、涙を流すナビエを慰めます。

新年祭二日目。ラスタは青いシルクのドレス姿でした。そのシルクは、以前ナビエが断ったリルテアン大公からの貢物でした(5話)。それがラスタへと流されたようです。さらに、昨夜辞職を申し出たばかりの侍女がラスタに付き従っています。あの女はひとつひとつ私のものを奪いにきたのかと憎しみを覚えるナビエ。それより、と南王国の姫ソズは南宮で聞いた話をします。その内容は、ハインリ王子が匿名で文通している相手がいる、というものでした。

ハインリが文通相手を探している、という話にピンときたナビエの侍女たち。一斉にナビエを振り返ります。この際ハインリとお友達になっては、と提案しますが、ナビエは、私のことを快く思わない者に悪い噂を流されかねない、と断ります。このまま互いに素性を知らない文通相手でいたい、と。ハインリの文通相手の噂はラスタの元へも届きます。すると最近まで皇后に仕えていた侍女が、文通相手は皇后ではないかとラスタに打ち明けます。話を聞いたラスタはにやりと笑い、あることを提案します。

新年祭三日目。どうやら文通相手が見つかったらしいとささやく声を耳にしたナビエ。見ると、ラスタの下女がハインリ王子にエスコートされています。その下女はラスタにそそのかされ、軽い気持ちでハインリ王子の文通相手を装うことにしたのでした。

強そうに見えるからといって、なにをしても平気なわけじゃない。強く見えるのは、そう見えるように精一杯努力しているからなんです。そんな単純なこともソビエシュは見えなくなってるんですね。ナビエが幼いころ(11話)のように笑ったり怒ったり泣いたりできないのは、皇后としての立場あるからです。もしナビエが思いのまま落ち込んでいたら、第2話のように侍女たちが気付いて、本人よりも周囲が騒ぎ出しておおごとになってしまうでしょう。そのためナビエを感情を隠さざるを得ないのです。本来、重責を背負う皇后の一番の理解者であるべき皇帝が、よりにもよって弱い振りをしてなにもできない女をかばい、皇后を責める始末。しかもその女は奴隷出身でルールを知らず、ルールに従う気もなく、宮廷内の秩序を乱す行動ばかりしています。これでソビエシュはナビエよりもラスタを重視するっていうんですから、ナビエの努力が報われませんね。

次回、偽物だとわかっていながら、文通相手だと名乗り出た女をパートナーとして伴うハインリ。彼の意図はどこにあるのか…。